留学希望者に時々質問されるのが、留学中の保険はどうしていたのか?ということ。
そもそも海外留学をするにあたって保険への加入は必要なのか?
海外留学保険は高価だけれど、それに見合う価値はあるのか?
これから留学する皆さんにとっては、疑問に思うことが多々あると思われます。
今回は留学生だったぼくの視点から、海外留学保険の必要性と、そのメリット・デメリット、そしてその料金を無料にするテクニックなどを合わせて紹介します。
海外留学保険は必要か否か?
そもそも、海外留学をする際に保険に加入する必要性はあるのでしょうか?
結論から言わせて頂きますと必須です。
慣れない海外では、どんなトラブルが起こるかわかりません。
自分だけは絶対に大丈夫だと思っていても、病気やケガ、さらには盗難などによって、とてつもない被害に遭う可能性があります。
実際、ぼく自身も自分が通っていた学校で総額40万円にも及ぶ盗難被害に遭ったこともあります。
またアメリカの場合だと医療費が恐ろしく高く、保険を持っていない状態だと、歯医者で虫歯治療をしただけでウン十万円だとか、緊急手術によってウン百万円の請求をされたなど、一時帰国したほうが安いくらいのコストがかかる可能性があります。
というわけで、海外旅行保険は絶対に必須と言えるでしょう。
一年間の留学にかかる保険の料金
では、通常の海外留学保険を利用した場合、一体どれくらいのお金がかかってしまうのかをまずはチェックしてみましょう。
留学生用の保険の定番であるAIUの海外留学保険の料金を参考にしてみましょう。
まず、AIUが用意している留学用の保険プランを見てみます。
それぞれのプランで大きく違うのは、一番上の傷害死亡に関する補償金の額。最安値のもので500万、最大3,000万となっています。
また、滞在が、寮・ホームステイなのか、アパート・借家なのかで補償が変わってくるのもポイント。
個人賠償責任の補償額はどちらの場合でも共通して1億円ですが、寮・ホームステイなど、他人の家に間借りをする場合、携行品(私物)の補償が最大30万円。
対してアパート・借家などの賃貸の場合だと、私物は生活用動産という扱いで最大100万円までの補償となります。
いずれにしても、最重要項目である治療・救援費用の部分が、両者ともに最安のプラン以外は無制限補償なのは大きいですね。
で、肝心のお値段はというと...
S11~13のプランは長期用がなく、一ヶ月以上の留学だとS14以降のプランしか選択肢がありません。
そしてその料金は、一番低いS14プランで約166,000円と、決して安くはない金額になっています。
ぼくの場合、留学中の住居はアパートだったので、S14~16からしか選択肢がなく、何もわからなかった最初の一年目は、約20万ほどのお金を保険のために支払いました。
これを一年の補償の為に高いと見るか安いと見るかはそれぞれですが、ぼくの場合は二年目以降、ある方法を使うことで留学保険に入らなくても保険がまかなえることに気づき、その額は一切無料になりました。
留学保険を無料にしたテクニック
ぼくが保険金を無料にした方法とは一体どういうものだったのか?
それはクレジットカードを活用するというものでした。
実はクレジットカードには、持っているだけで海外旅行保険がついてくるものが存在します。
それらを活用することで、四年もの間、保険料金をまかなうことができました。
クレジットカードの海外旅行保険は90日間しか使えない!?
この海外旅行保険を備えたクレジットカードについてですが、基本的にこれらの保険は出発日から90日間のみ適用という制限があります。
90日間=約三ヶ月。
これだと、長期の留学には役に立ちませんよね?
ですが、クレジットカードの特性を理解することで、これらの保険期間を延長することができるのです。
自動付帯と利用付帯
クレジットカードの海外旅行保険適用には自動付帯と利用付帯という二つの種類があります。
自動付帯とは、出国と同時に自動で90日間海外旅行保険が適用されるというもの。
利用付帯とは、そのクレジットカードを現地での交通費やツアー代金などを使ってから90日間適用されるというもの。
利用付帯を使った補償期間延長テクニック
鋭い方ならもうお分りいただけたと思いますが、この自動付帯と利用付帯の仕組みをうまく使えば、補償期間を延長することができるのです。
- 自動付帯のカードで最初の90日間をカバー。
- 利用付帯のカードを使ってさらに90日間をカバー。
- 別の利用付帯のカードを使ってさらに90日間をカバー。
- 3を繰り返し。
このように、複数枚の利用付帯のカードを持っていれば、その分だけこの期間延長テクニックを利用することができるのです。
故に留学生は、クレジットカードを付帯する海外旅行保険を基準にして複数枚持っておくべき、というのがぼくの意見です。
海外旅行保険が優れていて無料のおすすめのクレジットカードは以下の記事でも紹介しています。
一時帰国と組み合わせる
ただ、年会費無料あるいは安価で利用付帯の海外旅行保険がついたクレジットカードというのは、それほど種類がありません。
しかしご心配なく。クレジットカードの海外旅行保険は何度でも使うことができます。
実は、カード付帯の海外旅行保険は一度出国した時点でリセットされ、再び海外に行けばまた補償期間に突入するのです。
これを踏まえて、保険が切れるタイミングと一時帰国の時期を合わせれば、半永久的にクレジットカード付帯の海外旅行保険の効果を持続させることができます。
例えば自動付帯と利用付帯のカードをそれぞれ一枚持っていたとして、カバーできるのは計180日=約6ヶ月間。
この6ヶ月のタイミングで一時帰国をすれば、再度現地へ戻った時に自動付帯が始まり、それが切れたらまた利用付帯を使えばいい、というわけです。
ぼくは留学中、半年に一回ほど帰国していたのですが、いつもこのカードの補償期間を調整して帰る日程を決めていました。
クレジットカード付帯旅行保険を使うデメリット
とても便利かつお得であるこのクレジットカードの海外旅行保険を利用したテクニック。
しかしこの方法には、いくつかのデメリットがあります。
カードが複数枚必要
クレジットカードについてくる海外旅行保険の、特に年会費無料のものに関しては、一枚だけでは補償が十分だとは言えません。
先述の通り、アメリカの医療費は恐ろしく高額で、万が一病院にかかった際や救急車を読んだ場合、とてつもない額を請求されたりする可能性があります。
そういう意味では、治療費の補償額が無制限のプランのあるAIUの海外留学保険を利用したほうが良いでしょう。
ただし、この問題は複数枚のカードを持つことで解決することもできます。
というのも、クレジットカードに付帯している海外旅行保険は補償額を複数枚のカードで合算できるのです。
例えば治療代100万補償のカードと、200万補償のカードを二枚持っていたとしましょう。あなたが補償してもらえる治療費の最大金額はこの二枚のカードの補償額の合計300万円になります。(ただし死亡補償は合算不可)
これを実現するためには当然、クレジットカードの枚数分、手続きが増えるので、その点に関してはやはり、デメリットと言えます。
ただし、先ほどの利用/自動付帯テクニックを使うためにはいずれにしても複数枚のカードが必要になりますし、何より海外に行く際は必ず二枚以上のクレジットカードを持っておくべきです。
関連記事【旅行・留学】海外に行くならクレジットカードは絶対に二枚以上用意しなくてはいけない
歯医者はカバーできない
クレジットカードの海外旅行保険、最大の弱点といえばやはり「歯医者の治療」に使えない、ということでしょうか。
AIUの海外留学保険のプランには緊急歯科治療費用というものが含まれているものがありますが、基本的にクレジットカードの海外旅行保険にはこれが含まれていません。
万が一現地で虫歯になった時のことを考えるとゾッとしますが、これも先にお話した一時帰国をうまく使い、帰国時にしっかりとメンテナンスをして日々の生活を気をつけることで、トラブルは避けることができるでしょう。
まとめ
この記事では、ぼくが留学中の医療保険を四年間、実質無料にしたテクニックを紹介しました。
最後に、改めて簡単にまとめておきます。
- 留学保険は絶対必要
- 留学の保険は安くない
- クレジットカード付帯の海外旅行保険なら無料
- 一枚ごとの補償額は決して高くないので複数枚ある方がいい
- 歯医者はカバー出来ない
無料を取るならクレジットカード。
手間と歯医者を取るならAIUの海外留学保険
。
しっかりと検討して、平和な留学生活を送ってくださいね。
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